ブログ

2023年の手術実績 <白内障手術825件、網膜硝子体手術101件>

 2023年も多くの方を診察させて頂きました。その中で手術を受けて頂いた方のご報告をさせて頂きます。

 白内障手術は825件、網膜硝子体手術は101件でした。

 白内障手術の中で、多焦点のレンズ(保険適用のものも含む)を使用したのは144件(17.5%)でした。

 白内障手術の中で、乱視矯正用のレンズを使用したのは331件(40.1%)でした。

 眼内レンズには多焦点でかつ乱視矯正用のレンズがありますので上記の2つは重複があります。

   2023年の白内障手術の特徴としては乱視矯正用のレンズ使用率が以前よりも上昇したことでしょうか。以前の白内障手術と異なり、技術の進歩した現在の白内障手術では、単に濁った水晶体を人工のレンズに取り換えるという手技だけではなくなっています。白内障手術を受けられるのは基本的に一生に一度だけです。濁った水晶体を安全・正確・短時間で人工レンズに取り換えるのは当然のこと、その際にいかに付加価値をつけられるかが求められる時代になっています。乱視矯正もその一つで、他にも白内障手術と同時に治療できるものがいくつかあります。老眼治療のための多焦点眼内レンズ、緑内障治療のための緑内障同時手術などで、以前と異なり最低でもそれらの説明は術前になされることが必須と考えられます。保険適応の多焦点眼内レンズの存在を伝えることも必要でしょう。患者さんに治療の選択肢とその内容をすべてお示しすることが現代の医療では求められます。

  白内障手術の合併症では、後嚢破損といって眼内レンズを支えるための透明な袋が手術中に破れることがありますが2023年は1件もありませんでした。

  重篤な合併症である網膜剥離、眼内炎、眼内出血なども0件でした。

 白内障手術を受けて頂く方には、事前に診察以外にまとまった時間を設けて(主に月曜日の午後)、手術を受ける目的や使用可能な眼内レンズの種類を良く説明させて頂いた上で、満足度の高い手術になるように心がけています。またどのような眼内レンズを選択頂いたとしても、補正可能な乱視はすべて可能な限り補正致します。さらに手術の技術はもちろんのこと、痛みなどがなるべくないような快い時間になるように注意しています。

 今後も皆さまの見え方が良くなりますように可能な限りご協力させて頂きたいと思いますし、個々の患者さんのニーズに合った治療を提供させて頂きたいと考えておりますので宜しくお願い致します。

TOPへ